2008年
02月19日(火曜日)
2−3 パリのトイレは優雅なり
そこをちょうど通りかかったのが、アメリカ人の若者。
道端に地図を広げてうなっている私たちに、
「May I help you? (お助けしましょうか?)」
と、笑って手を差し延べてくれた。
片言英語で ”切符の買い方がわからない” と説明すると、
彼は幼い子どもに教えるようにコインをひとつひとつ数えながら、
正しい機械に入れて切符を買ってくれ、
プラットホームの番号と電車の時間を調べてくれた。
「グッドラック!」
と手を振って去って行った、その親しみあふれる笑顔の爽やかだったこと!
フランス人男に、そんな表情は見られないのだ。 O(`ω´*)o
長時間の緊張続きで喉はカラカラ、お腹はペコペコだったので、
行く先に一筋の光が見えてきたところで、ひと休みしようと入った
駅前のカフェのボーイもそうだった。
唯一わかる世界共通語のコーヒーを注文したんだけどね、
一応はお客様の私たちに、ろくに返事もせず、
こちらはありったけの愛嬌で物 (実はトイレ) をたずねているのに、
無表情で指さすだけ。
−ちなみに、トイレはフランス語で、トワレ。
スペルは英語と同じでも、最後の ”t” は読まない。
“オー・ド・トワレ” (オー・デ・コロン) の “トワレ” だね。
“トワレ” は、洗面や化粧をイメージした単語で、
“オー”っていうのは、“水”のこと。
もうひとつおまけにつけ加えると、“オー・デ・コロン” の コロン は
ドイツの “ケルン” のことだよ。
このあとケルンに行った時に知った。
ケルンが、オー・デ・コロンの発祥地なんだって。
さて、そうして入ったトイレが何たるや!! 愕然とした。
蝶ネクタイのボーイさん、しゃれた通りの、籐椅子、虹色のパラソル
つきのテーブルが並んだカフェのムードに似合わぬ、
原始的、薄汚れたコンクリート四面の、地べたしゃがみ式だった。
またその紙の茶色くて硬いこと。
わら半紙というより、水をはじくつるつるの油紙のようなのだ。
古びた鉄タンクの擦り切れた縄ひも (ほんとだよ) を引っ張ると
轟音と共に水が押し寄せ、
狭い室内の床は、足の形をしたコンクリートの台だけ残して大洪水。
聞くところによると、パリ中心街のカフェや下宿やさんでも、
この種のトイレとトイレットペーパーは珍しくないそう。
注文したコーヒーは、何の飾りもないちいさな白カップに、
角砂糖つきで出てきた。
ミルクは見当たらない。
そうだ! ミルク入りのコーヒーがほしい時には、“カフェ・オ・レ” と
言わなければいけなかったのだ。
味は…
日本の喫茶店のコーヒーのほうがずっとおいしいような気がしたよ。
席を立ち伝票通りにお金を置くと、ボーイさんがフランス語で
いちゃもんをつける。
どうも、チップを払えと主張している様子。
当然だ、という面持ちで。 ( ;∀;)
−私、チップというのは、ボーイやウエイトレスさんに親切にしてもらった時に、
こちらからすすんであげるものだと思っていた。
これはフランス国内どこへ行っても同じで、ウエイターやウエイトレスさん
へのサービス料金というのは正式に記されたメニューの項目の料金の他
に必ず取られた。
時にはメニューの値段の中に初めから含まれている場合もあったけど、
レストランで “安い” と思って注文したら、払う段階になって、
10〜15%額が増えていた、という事も多いので、要注意だ。
また、メニューは、フランス語で、“ムニュ” と読み、
ふつう、“スリーコースの定食” のことなので間違えないようにね。
英語の “メニュー” は、フランス語では、CARTE (カルト) 。
だから、 “ア・ラ・カルト” って、
”定食でなく、メニューの項目からあれこれ選んで”
という意味だったんだ。
なので、日本語式に、「メニューを下さい」 なんていうと、
何も頼まないうちにオードブルかスープで始まってしまうので、
それも気をつけてね。
とにかく、言葉が通じず習慣も違う世界に飛び込んで、
飲み物食べ物もまともに注文できず、
トイレの正しい聞き方もわからず、
私たち、いい年の青年男女は、
揃って赤ちゃんに戻ったような状態で。
“ユースホステルに辿り着けさえすれば、ちゃんと夕飯が食べられる”
それだけを心の支えに、再び日暮れの駅に向かうのだった。

写真(FROM PHOTO LIBRARY)

道端に地図を広げてうなっている私たちに、
「May I help you? (お助けしましょうか?)」
と、笑って手を差し延べてくれた。
片言英語で ”切符の買い方がわからない” と説明すると、
彼は幼い子どもに教えるようにコインをひとつひとつ数えながら、
正しい機械に入れて切符を買ってくれ、
プラットホームの番号と電車の時間を調べてくれた。
「グッドラック!」
と手を振って去って行った、その親しみあふれる笑顔の爽やかだったこと!
フランス人男に、そんな表情は見られないのだ。 O(`ω´*)o
長時間の緊張続きで喉はカラカラ、お腹はペコペコだったので、
行く先に一筋の光が見えてきたところで、ひと休みしようと入った
駅前のカフェのボーイもそうだった。
唯一わかる世界共通語のコーヒーを注文したんだけどね、
一応はお客様の私たちに、ろくに返事もせず、
こちらはありったけの愛嬌で物 (実はトイレ) をたずねているのに、
無表情で指さすだけ。
−ちなみに、トイレはフランス語で、トワレ。
スペルは英語と同じでも、最後の ”t” は読まない。
“オー・ド・トワレ” (オー・デ・コロン) の “トワレ” だね。
“トワレ” は、洗面や化粧をイメージした単語で、
“オー”っていうのは、“水”のこと。
もうひとつおまけにつけ加えると、“オー・デ・コロン” の コロン は
ドイツの “ケルン” のことだよ。
このあとケルンに行った時に知った。
ケルンが、オー・デ・コロンの発祥地なんだって。
さて、そうして入ったトイレが何たるや!! 愕然とした。
蝶ネクタイのボーイさん、しゃれた通りの、籐椅子、虹色のパラソル
つきのテーブルが並んだカフェのムードに似合わぬ、
原始的、薄汚れたコンクリート四面の、地べたしゃがみ式だった。
またその紙の茶色くて硬いこと。
わら半紙というより、水をはじくつるつるの油紙のようなのだ。
古びた鉄タンクの擦り切れた縄ひも (ほんとだよ) を引っ張ると
轟音と共に水が押し寄せ、
狭い室内の床は、足の形をしたコンクリートの台だけ残して大洪水。
聞くところによると、パリ中心街のカフェや下宿やさんでも、
この種のトイレとトイレットペーパーは珍しくないそう。
注文したコーヒーは、何の飾りもないちいさな白カップに、
角砂糖つきで出てきた。
ミルクは見当たらない。
そうだ! ミルク入りのコーヒーがほしい時には、“カフェ・オ・レ” と
言わなければいけなかったのだ。
味は…
日本の喫茶店のコーヒーのほうがずっとおいしいような気がしたよ。
席を立ち伝票通りにお金を置くと、ボーイさんがフランス語で
いちゃもんをつける。
どうも、チップを払えと主張している様子。
当然だ、という面持ちで。 ( ;∀;)
−私、チップというのは、ボーイやウエイトレスさんに親切にしてもらった時に、
こちらからすすんであげるものだと思っていた。
これはフランス国内どこへ行っても同じで、ウエイターやウエイトレスさん
へのサービス料金というのは正式に記されたメニューの項目の料金の他
に必ず取られた。
時にはメニューの値段の中に初めから含まれている場合もあったけど、
レストランで “安い” と思って注文したら、払う段階になって、
10〜15%額が増えていた、という事も多いので、要注意だ。
また、メニューは、フランス語で、“ムニュ” と読み、
ふつう、“スリーコースの定食” のことなので間違えないようにね。
英語の “メニュー” は、フランス語では、CARTE (カルト) 。
だから、 “ア・ラ・カルト” って、
”定食でなく、メニューの項目からあれこれ選んで”
という意味だったんだ。
なので、日本語式に、「メニューを下さい」 なんていうと、
何も頼まないうちにオードブルかスープで始まってしまうので、
それも気をつけてね。
とにかく、言葉が通じず習慣も違う世界に飛び込んで、
飲み物食べ物もまともに注文できず、
トイレの正しい聞き方もわからず、
私たち、いい年の青年男女は、
揃って赤ちゃんに戻ったような状態で。
“ユースホステルに辿り着けさえすれば、ちゃんと夕飯が食べられる”
それだけを心の支えに、再び日暮れの駅に向かうのだった。

写真(FROM PHOTO LIBRARY)
![[決定版]生きがいの創造](http://images.amazon.com/images/P/4569657060.09.MZZZZZZZ.jpg)
