☆ふつうの女の子 世界の旅☆

兼高かおるさんでもルポライターでもない、そこらにいそうなふつうの女の子がリュックひとつで世界への旅に出る。 そこで見たことあったことを綴って行くよ。 (恋もあり?!)  同じ場所を訪れた人の横入り参加も歓迎 (原稿送って!)。 火曜日更新。

2008年

04月15日

(火曜日)

2−11 ドーバー海峡ひとっ飛び 

またひとりになった。
今日は、ロンドン行きのあやしい飛行機に乗る日です。

ユースホステルでみんなが調べて描いてくれた地図を片手に、その
飛行機会社の出張所に辿り着き、空港行きのバスに乗れたまでは
よかったんだけど、
そのバスが…
のどかな田舎道を走り続けるだけで、2時間経ってもどこにも着かな
いんよ… (゚Д゚;)
言葉は通じないし。
マジ、かかる時間に比例して不安が募った。

そうして、バスが着いたのは、ヨーロッパ大陸は地の果て。
すぐ目の前はフランスとイギリスを隔てるドーバー海峡。

つまり、航空切符といえども、
「陸のギリギリまでバスで行き、海を ”ひとっ飛び” して向こう岸に
着いたら、またバスでロンドンまで」
ということだったんだ。

さすが、密輸切符と疑われる程の格安切符だけのことはある。
所要時間5時間半のうち、飛行機搭乗時間、たったの40分なり。

小さな管制塔があるだけの野原の真ん中から飛び立つ、おもちゃみ
たいな小型機で、定員30名。
ブルブルとプロペラエンジンを必死で回しながらドーバー海峡の上を
飛ぶのだけれど、
低空飛行のため、船の甲板のおじさんの顔まではっきり見える。

楽しいじゃないの!♪

ちゃんと青い目をしたお人形のようなフライトアテンダントさんも乗って
いて、にっこりして籠に入れたキャンディーを配ってくれた。

何もかもかわいいの!

飛行機は、ダダダダ、ビュンビュン、というような大きな音を立てなが
ら、
キラキラと光る水の上に、大きなとんぼの影を落として飛び続ける。


イギリス上空にさしかかった時は、『これはもしかして本当におとぎの
国に連れ込まれてしまったのではないか』 と思った。

ドーバーの絶壁が銀色に輝き、その向こうは地面一面、隅から隅まで
緑色。
それを地に、赤いれんがの屋根の家々の白壁が陽の光を受けてくっ
きり浮かび上がり、
最初は何かと思った真っ白い点々の群れは、もこもこの羊さんたちだ
った。
絵本の色の組み合わせそのものなんだ。


イギリスは入国が厳しいといわれている。
十分なお金と学校の入学手続き済み証明書があっても、身なりや
人相で追い返されることもあるそう。
私も所持金を調べられ、帰りの切符の提示を求められた。

「ロンドンの旅行代理店で預かってくれています。」

ユースホステル族の指導により、前の晩暗記した通りに言うと、
「OK!」 スッ。

両替を済ませ、英国バスに乗ると、道路の両脇に咲きそろうマーガレ
ットの白さも、牧場の緑に加わって、
いかにも “清潔で明るい国” という印象を受ける。


ところがロンドンに入ったとたん、その印象もがらりと変わった。
街並みは立派だけれど、どこかごみごみしていて暗いんだ。

“ひと昔前までは、家庭で使う暖炉のばい煙がロンドンの町と空を真っ
黒にしていた” と聞いたことがあるけど、
その頃、町中をすすけさせたよごれはそのままのよう。
大きな建物の外側をお掃除するのは大変だものね。
”チンチムニー チンチムニー♪” の歌の通り、煙突掃除小僧もいた
んだなって納得できた。
(サンタクロースはどうやって、真っ黒な煙突の中を通り抜けたんだ
ろう??)

それにしても緑地帯が多く、赤い二階建てバスや黒塗りの50年代
クラッシックカータクシーがよく映える。

真っ赤な制服に金ぼたん、紋章入りの銀の帽子をま深にかぶった、
りりしい兵隊さんたちが黒馬に乗って車の列の中をパカパカ通り過ぎ
た時には、

『これはやっぱりおとぎの国に連れ込まれたに違いない』

と、一人うなずいた。

お祭りでも何でもないのに、いい大人があんなおべべを着て、今世紀
の交通渋滞道路をさっそうと行進するでしょうか…。(;´Д`)  

でもすごくかっこよかった。
良く似合って、ピッタリさまになって。

日本の都市の、どちらかというと地味なモノトーン調世界を思えば、
突然カラーの世界へ踏み込んだっていう感じだ。







ドーバー海峡と、ドーバーの白い壁

ドーバーの白い壁web
  
右方向がフランス  
石灰分が多く、こんな色をしている
どおりでイギリスの水もカルシウム分が多く、やかんの中が
白くなっていた。




表面をそうじ中の、ロンドンの建物

ビルのすす取りweb用

黒いのは、すす    ↑そうじ前  ↑そうじ後



弟に送った絵葉書

ロンドン絵葉書弟宛web



弟に送った絵葉書 文面

弟への絵葉書文面web




鮮やかなユニフォームの守衛さん

守衛さんweb用

クリックして、靴のデザインとかも見てみて。
日本男児は、きっと着ない…。 ウン。










★テーマ:自作連載小説 - ☆ジャンル:小説・文学

2008年

04月22日

(火曜日)

2−12 ピカデリーサーカスで 

ちょっと上野駅のような、国際線、国内線の集まるビクトリア駅に着い
て、見るとロッカーは使用禁止。
このごろIRA(アイルランド協和国軍)がひんぱんに爆弾をしかけるの
で、国鉄は神経をとがらせているんだって。

駅前で、イギリス料理ならぬウインピーのハンバーガーでもかじって、
ホーランドパーク内にあるユースホステルへ向かおう。

この国は英語が通じる(当たり前)ので楽。
みんな、こちらが少しでも英語を解するとわかれば、やさしくていねい
に応対してくれる。

空気はひんやり。
心細さって、温度と明度に比例するのかな…。

ロンドンの地下鉄では、中近東からやアフリカ系の人が多いのにびっ
くりした。
切符切る人から、乗務員さん、清掃夫に至るまで、ほとんど彼らで占
められている。

人々の表情は、いつもどんよりジメジメしたお天気のせいか、生気が
なく、着ているものにもパリのような軽快さはない。

イギリス女性を観察しても、全体的に作りも表情も似通っていて、はっ
とするほど魅力的な人はあまり見かけない。
(ごめんなさい。これが正直な感想だったので…)

海峡ひとつ隔ててこんなにも風俗が違ってしまうんだろうか。

ホーランドパークは、地下鉄ホーランドパーク駅から徒歩10分。
入口に黒い立派な鉄門のある小さな公園で、その並木のはずれにユ
ースホステルがあった。
ここも設備がよくて、宿代60、朝食30、貸しシーツ20ペンス。
しめて一泊830円。(パリは680円だった)

夜は、パリのユースで別れたイギリス人家庭に滞在中のA子さん、
それからJISのチャーター機で同じく家庭滞在のためロンドンに向かう
ところだったB君と何となく待ち合わせをしたピカデリーサーカスへ。
お互いにどんな状況になるかわからないので、
“その時間に、そこで会えたら会おうね” ってさり気なく言い合って別
れただけで、固く約束し合った訳じゃないから、本当に会えるかどうか
はわからないんだ。 


ピカデリーサーカスは、リージェントストリート、オックスフォードストリー
トなど、いくつもの主要道路が出合うロンドンの中心的広場で、
中央にエロスの像(誤解のないように。エロスって“愛”という意味なん
だって!)と呼ばれる青銅色のアルミニウム製キューピット像があるん
だけれど、
その土台がぐるっと階段になっていて、待ち合わせの人々や暇な観光
客のたむろし場所になっている。

重厚で誇り高く上品な街並みのロンドンの中心に、新宿の歌舞伎町か
ロサンゼルスかどこかの繁華街が移植されたような地点で、
大きなコカコーラなどの色とりどりの看板にネオンサインにぎやか。
温泉街のおみやげ屋さん風のお店が軒を連ね、店員さんはほとんど、
日焼けした顔や髭のりりしい、月の砂漠のアラブ人さんたち(?)。

オフストリートの小さな路地にはポルノ映画館やストリップ劇場が所狭
しとひしめいて、懐かしい漢字の中華料理店の看板もちらほら。

A子さんとB君を待ちながら、

「やっぱりエスカルゴとワインをあきらめて、B君と同じJISの飛行機に
乗ればよかったかなあ…。
それとも両方とるべきだったか…。」

などと、みみっちいことを思い巡らしていると、現れました!救いの神。






ノスタルジック ピカデリーサーカス


ピカデリーサーカス2


ピカデリーサーカスの写真がないので、前ページのロンドンの
絵葉書の中にある、小さな一こまを拡大した。

ふた昔もみ昔も前のたたずまいだね。
現在の様子は、インターネットで調べて見て。
看板のデザインの違いがおもしろいと思う。
今でも ”より垢抜けた” コカコーラの看板があるみたいだよ。
エロスの像の画像も見つかるはず。
 
夕暮れ時、私はこの右下の像の階段に座って、A子さんと
B君を、ひとりポツンと待ったんだ。




エロスの像台座

エロスの像 台座





たぶん、リージェントストリート


リージェント2


ピカデリーサーカスへ続く通りのひとつで、
高級店やブランドショップが並ぶ。
この写真は、別の時に少し歩いて反対側から撮ったもので、
ピカデリーサーカスはこの先にある。







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2008年

04月29日

(火曜日)

2−13 ローリングストーンズがやってくる?! 

Aさんは夜行列車でくたくた、B君は、日本からのフライトが大幅に遅
れ、空港で何時間も待たされたあげく、ロンドンに着いたのは結局、
私と同じくらいの時間だったのだという。
滞在先に荷物を置いて、挨拶もそこそこに飛び出して来たそうな。

私は半袖シャツにサマーセーターを重ね着していたのだけれど、
まだ8月 というのに、
(今日までだけど。日本を出てまだ5日目なんてね!)
外に出ると凍えてしまいそう。

それでこれから秋を飛び越して冬場に向かうイギリスの気候に合わ
せて、どっちみち必要になるオーバーを買うことにした。

ロンドンに詳しいA子さんの案内のもとブラブラのぞき歩きしていると、
あっという間に一同は、リージェントストリートの裏道、カーナビー
ストリートの真ん中に。

ロンドンファッションの最先端を行く通りって言われているらしく、珍し
いお店がいっぱい並んでいたけど、
たまたまのぞいてみたお店がジーンズや中近東系ファッションのお店
ばかりで、オーバーもアフガン主要だったんよ。
あの皮くさくてヒッピー風のやつ。
刺繍がしてあったりする…。

『いい味だけど、今の自分のイメージに合わないなあ…。
だって、学校へも着ていかなくちゃならないわけだし…。』

と躊躇していると、とあるお店の片隅にたったひとつ、まるで毛色の
違うツイードの半オーバーがかかっているじゃないの。
取って着てみると、サイズはピッタリ。

そこへ出てきたのが中年の、自称イタリア人のおばさん。

「それは私のオーバーよ。
気に入ったのなら売ってあげるわ。
30ポンドでどう?
イタリア製の、あつらえよ。」

A子さんもB君も、よく似合うと言ってくれるけど、
30ポンド(24,000円くらい)は高すぎる。

結局20ポンドまで下げてもらったけど、それでも物価の安いイギリス
で、純毛でもない中古のオーバーに、その時の円換算で16,000円は
ずいぶん高かった。。゚(゚´Д`゚)゚。

そのあと、イタリア人経営のレストランで食べたピザがまた、パサパサ
していてぶ厚くて、パンケーキのおばけのようだった。
日本のピザは薄くて具とチーズが多くてとろけるようだけれど、
どういうのでしょうね、本物のこのピザは!
(日本って、研究して本物よりおいしくしちゃうんじゃないかなー?)


翌朝またふたりと会う約束をしてユースホステルに戻ると、ロビーには
例のごとく日本人サークルができていたんだけど、
その日は何人かの外国人も加わって話が国際味を帯びていた。

そこで私は、ニュージーランドの女の子がイギリス人のように何のと
どこおりもなく英語で話しているのを見て不思議に思い、

「どうしてあなたは英語をそんなにじょうずに話すの?
いったいどこで習ったの?」

そばにいた日本人に通訳を頼むと、その人、大あわて。
ひとりで汗だくになって、顔をまっ赤にして、

「ノーノー。 何でもない、何でもない!」

他の日本人もあきれ顔で、

「あのね、ニュージーランドでは英語を話すんだよ。
この間までイギリスの植民地だったんだから。」

−そっ そうだったんだ? (゚Д゚;) ほへー


無知な私。大恥をかくところだった。

世界史で習ったのかもしれないけど、頭に何も残っていなかった。
アメリカ人も珍しい日本の環境で、ニュージーランドの人になんて会っ
たことがないどころか、その存在を聞いたこともなかったんだもん。。 


そこで入った情報が大変なもの。

「明日の午後、ハイドパークで何かすごいことが起こるって噂だ。
ローリングストーンが来るって言ってる奴もいる。
何だかわからないけど、行ってみる価値あるかもよ。」

「えーっ!!」 Σ(@∀@-;)







イタリア人のオーバー

その時イタリア人のおばさんから買ったオーバー
(写真は別の時に撮ったもの)




リージェントストリートにある有名な生地のデパート 
リバティ




リバティ

外観



リバティー内部

内部ディスプレイ1


リバティプリント” と呼ばれる花柄は、日本でもドレスやカーテンや、
可愛い手づくり小物の材料として大人気。


リバティー内部2

内部ディスプレイ2



私がモロッコの市場 (スポット観光編Vol. 3)で着ている花柄の
ワンピースも、これから書く、第三章 中近東諸国・インドへの旅に
唯一持って行った別のワンピースも、
リバティプリントワンピース だったんだよ。






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美弥

Author:美弥
小さな日本のそのまた小さな町の、空から見たら針の先のような屋根の下の人間関係に悩んでいた私。

”♪今、私の願い事が…” 
「そうだ、ほんとにその願い事叶えてあの広い空から地球を見下ろしてみよう。
私はこの家の子どもである前に、日本人、そして地球人。
美しい地球を見に見知らぬ国々に出かけてみる!」

そして実行。
そんな単純、無邪気な私ですが、行く末は…。

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